SSブログ

キャンピングカーとキャンプ場 考察 [キャンピングカー]

私はアウトドアが好きだ。
長年、日本でキャンプを含むアウトドアを行って来て、今回
キャンピングカーを購入する事にしたのだ。
日本のアウトドア事情はどうか?というと様々な問題があると思う。

おおまかに言ってしまえば、高価でプアな宿泊施設をキャンプ場と言う。
これが日本の現実だと思っている。
例外的に北海道など無料や公共のキャンプ場もあるにはあるし、良い
場所もある。
これは持論なのだが
不便を楽しむのがキャンプではない
自然を楽しむのがキャンプなのであって、不便を楽しみにするわけではない。
不便を楽しむのなら、いくらだって違うアウトドアのやり方がある。
個々の事情の中で、いかに快適にキャンプを行い、自然を楽しむか?が
キャンプだと思う。

キャンピングカー関連の団体のページを見ると、やれキャンプ場に金を落とせ、
やれ、キャンプ場の宿泊費くらい支払うべきだとやんやと記載されている。
それはひとつの意見としては正解だと思うが、おおいに間違っている。
キャンピングカーを必要とする人の中で、私のような人間にとっては、
キャンプ場っていうのは不便でしかたない場所であるからだ。

キャンピングカーという物が、自然の中で快適にすごせる物であると仮定
するとしよう。
電源サイト等の高規格キャンプ場というのは、まだまだ少ない。
都市周辺場所には存在するし、有名観光地近くにもあるが、
全てのサイトに電源は用意されているわけではない。
世の中のキャンピングカーを購入出来るファミリー世帯は、おとうさんは
現役で子供も学校に通い、混雑期にしか休みを取れず、高規格キャンプ場
で電源サイトを予約する事は困難である。
実際、今度の連休に私は朝霧ジャンボリーの電源サイトを一ヶ月前に
予約を入れたが、満杯で電源の無いサイトでのキャンピングカーデビュー
という予定だ。

サブバッテリーがあるのだから、二泊のキャンプくらいすごせるか?
それは不可能だ。
この時期は寒いのだし、テレビや照明、冷蔵庫の最低限の電気で二泊は
計算上持たない。ダブルにしても難かしい部分がある。
問題は、電源を供給出来るキャンプ場はよく見るが、繁忙期に予約無し
どころか一ヶ月前でも予約を取る事は難かしいし、機能上、連泊、
つまり停滞しながらそこで時間をすごすキャンプ場という施設に
キャンピングカーはまったく向いてないのだ。
というか、そういう風に出来ていない。
また、各種団体がプッシュするキャンプ場のインフラも、まったく
そういうふうに出来ていないのだ。

それだけではない。
キャンプ場の料金形態も、まったくキャンピングカー等を考慮に入れていない。
よく考えてみればわかるのだ。
この国のキャンプシーンとは、キャンプ場にあわせて発展してきた物だ。
客にあわせてキャンプ場が発展してきた訳ではない。
アウトドアは多種多様なはずで、山登りからファミリーキャンプ迄、様々だ。
よく思い出してみれば理解出来ると思う。

旅をバイクでする場合、キャンプ場は寝るだけの場所である。
北海道あたりを旅すれば夕方にキャンプ場に入り、早朝に出発は当たり前だ。
関東にそう便利に使えるキャンプ場は極端に少ない。
チェックインもアウトも管理人に管理されなければならない場所が多いのだ。

キャンプ場は区画を区切り、チェックインアウトをホテルや旅館並にして、
料金は5000円以上と、そのへんのビジネスホテル並に設定してある。
その決められたルールの中で楽しもうと思えば、出来る限り快適なテントを
購入し、家族や仲間と最大限楽しめるように宴会もできるしというスタイル
になっていく。

想像出来ます?夕方、移動の途中で疲れきった身体で受付に5000円支払って、
簡素なテントを建て、テントに潜り込み、なんとか湯でも湧かしてカップラーメン
を食べ、コーヒーを飲み、明日の予定を地図を見ながら立てる。
そして、朝5時に起きて出て行く事を。
核家族化した家庭が巨大なテントを持って渋滞の中を何ヶ月も前から予約を取った
キャンプ場に土曜日朝起きて出かけ、昼過ぎにやっと到着して快適性とトレードオフ
のクソ重くて立てるのもひと苦労のテントをなんとか建て、翌朝10時には撤収して
積み込み、また渋滞の中を帰宅していく事を。

必然、その愚かな事に気付き、キャンプ趣味をやめていくわけです。
もしくは年に1度、二度の連泊出来る日程に全てを賭けてキャンプするのです。
私がキャンプ場の都合で発展していったのがキャンプシーンであると言う事で、
お客の為のサービスなんか考えてるアウトドアメーカーも、キャンプ場も無い
とは言わないけど、少数なんです。

キャンプなんか年に何回も行かないでしょ?
行く時は同じ場所(キャンプ場)に連泊なんでしょ?
じゃあ、こんな巨大なテントとか買ったら快適だよ?楽しいよ?
ほら仲間と宴会して大騒ぎも出来て楽しいよ?
子供も奥さんも虫嫌いでしょ?蚊だアブだ危ないからホラこんなに
快適な蚊帳のタープなんかどう?
テントの中で立てると着替えも楽々さ、どうせアウトドア趣味だって言うし、
車もでかいんでしょ?コンパクトに畳めてすぐ設営撤去が楽より、ほら、
どっしり重くてまるで居間とか家みたいでしょ?快適だよ?

ビジネスホテル並の料金と設定時間で連泊しなければ意味の無い設備を
買い込み、連泊でしか行く気もなくなった家族や団体が、その場を楽しむ
場所がキャンプ場なのだ。
しかし、実際は騒げば当然マナーがなってない。
酒を飲んでも仲間とひそひそと話し、周囲に気を使い、不便な思いを
おもいっきりしながらナント台の上でたき火なんかするのがキャンプです。

燃やす木も落っこちてなければ、直火もダメで、清掃なんかバッチリ自分で
やってご丁寧にゴミは自宅へ!なんてとこもあるのがキャンプ場です。
そんなモン尻つぼみで客来なくなって、あたりまえだし自業自得なんですね。
業界そのものも、そこ使えってのが使命みたいにギャーギャー騒ぐわけで、
これまたマナー向上だなんだとギャーギャー騒いでるわけです。

僕から言わせれば一番迷惑かけないのは旅人なんです。
寝る為だけにそこの場、わずかなスペースを借りたい旅人なんですよね。
1人だししゃべりもしないで、勝ってに寝て、朝にはいなくなってくれる。
飲み食いも最小限、ゴミダシOKな所でも負荷は低いわけです。
キャンピングカーはどうだろう?
そもそも何故、車中泊なんかする機能を求めるのか?
そりゃバイク乗りと同じで、旅の途中で寝る事やメシを食う事が必要なのが人間
だからなんですね。
なにもキャンプ場だけで宿泊するためにキャンピングカーを買うわけじゃない。
明日は、どこそこに行きたい。どこそこでこんな風呂に入りたい。
目的がそうであり、たまにはキャンプ場で宿泊も連泊もするでしょうが、
旅の途中の休憩だったり睡眠であったり、ごはんを食べる為の場所の確保
の為に付属している機能をキャンピングカーって言うのだと思うのです。

実際には、移動時間が一日長ければ長い程、走行充電で電気は賄える。
家庭用のクーラーをエンジンを停止したまま使いたいとか、子供とテレビを
見ながら奥さんに料理を作ってもらって、それが奥さんも大変だろうから
電子レンジで簡単にチンしてもらって、なんて考えると電源が必要になるだけです。
巨大ファミリーテント連泊前提の時間設定のキャンプ場で、現役世代や
子連れの制約のあるファミリーが宿泊するメリットなんか、ほとんどない。
キャンピングカーを所持している理由もなんだかよくわからなくなる話しです。

キャンピングカーの偉そうな組織のおえらい方々が、マナー啓発を盾に
キャンプ場でキャンピングカーは宿泊すべきだとそれだけ言うのなら、
自分で自分の首を締めているだけな事に気づいたほうがいいと思う。
だいたい全部がグレーゾーンなんですよね。

うちは自宅でブラックもグレータンクも処理していると怒る人?
だいじょぶでしょうか?お宅の上下水契約に持ち込んだ汚水を流していいなんて
記載されてますか?禁止されてますよね?
一応、汚水処理業社に委託してブラックもグレーも処理しなければいけない決まり
なはずですよね。自宅敷地の最終枡は自己管理ですが、上下水契約上、持ち込み
廃棄処理は契約上ダメなはずです。それがいいなら自宅敷地に会社の産業汚水でも
なんでも持ち込んでどんどん処理しちゃったら無料になっちゃいますしね。

ブラックもグレーも自宅敷地にあってでも処理はグレーゾーンです。
嘘だと思うなら、よそから汚水を車で持ち込んで自宅の処理升にバンバン
流していいか聞いて見るといいです。
グレーゾーンと書いたのは、キャンピングカーが契約生活排水と言えるかどうか?
まぁいいだろう的な範疇でしかないという意味です。
重箱の隅をマナー、マナーでつついて行けばこういうふうに目くそ鼻くその世界
が広がって、全てがつまらない物になっていきます。
言えば言う程どんどん自分の首を締め付けて、ギスギスした世の中になる訳です。
グレーゾーンがマナー違反だと変わってしまう日も無いとは言えません。

道の駅やSAはなるほど、宿泊施設ではありません。
そこでオーニングを出して宴会なんて、やろうとも思わないですよね。
あくまで旅の途中で快適に休め、眠れる場所がキャンピングカーであり、その機能
なんだと思います。だから自由であり、楽しそうであり、購入する気にもなる。

ガス使って調理なんか道の駅やSAでするな。キャンプ場に行け、
排水処理は業者を毎回頼め。もしくは浸透浄化槽を自宅に設置して管理しろ。
旅の途中だろうが車で寝るならキャンプ場を高くても使え。
インアウトの時間くらいきちんと守れない予定はたてるな。
ドアの開け閉めがテントより五月蝿いからなんとかしろ。
クーラーの室外機がキャンプ場でうるさい。
テントでのキャンプ生活する人間はガソリンストーブで湯を深夜早朝に沸かす
のも気を使うのがマナーです。(※これは本当ですよ?)

そうなんです。キャンピングカーってね?
キャンプ場とは相性が本当に悪い乗り物なんですね。
間違いなく歓迎されてません。
隣に薄いビニールの壁一枚の家族がゆっくり寝ているのに、キャンピングカー
から外になんか出れますか?その横で熱いからって言って、室外機回すんですか?
ACサイトはだから隔離されてる場合が多いと思います。
でもそんな隔離された環境ばかりじゃないですよね?

もしキャンプ場に宿泊する事がキャンピングカーのマナーだと言うのなら、
金を支払えば偉いという訳ではないが、金銭を支払うのに見合ったサービスを
選択できるサービスを付加価値をつけてしていただかねば利用を継続は不可能です。
ですから皆さんSAや道の駅に夜について朝まで寝てるんじゃないんですか?
目的は観光や旅であって、テントを張ってキャンプ場でまったりする事ではない
はずですよね?少なくとも僕はそうです。

これからキャンピングカーが納車され、様々使って行くわけですが、
業界団体さんにお願いがあるとしたら、もっと現実を見ましょうよ?って事です。
SAや道の駅に今、車中泊している人が全員キャンプ場に来たらどうなりますか?
安いキャンプ場を探し、インアウト指定の無い、フリーサイトを選びます。
夜中にエンジン音を轟かせ、サイトに入って来て、クーラーの室外機を回し、
バンバンとけたたましい扉の音と、漏れ聞こえるテレビの音。
あんまりにも現実的じゃないですよね?

購買層のほとんどがそういう利用を視野に購入しているのです。
そういう利用とは、時間に縛られずに出発していつでも寝れて、いつでも
くつろげる空間を確保するために購入しているんだと思うのです。
キャンピングカーはどこかのアウトドアメーカーの巨大宴会ファミリーテント
の変わりに買われて行く物じゃないとおもいます。
買う人はテントよりキャンプ場で楽だからって理由だけで買うわけじゃないんです。
ビニールの薄い壁一枚のテントと場所を共有できるわきゃないじゃないですか。
1泊の定置でテントがわりにアウトドアそこでしますって言うだけなら
まだなんとか昼遊んで夜は静かに寝るという事で、納まりますが、そんな
事の為だけにこんなもん買う人いないと思う。

キャンピングカー設備の汚水処理の問題、機能上の水補給の問題、
電気の問題、インフラが整備されいないこの国の環境の問題。
それら全てを、買った客のマナーの責任に転嫁して、不完全な物を売ってる
自覚がないのだったらマナーを問う資格はメーカーや協会には一切ない。
そんなあまっちょろいビジネスがどこにあるんですか?
買う側も買う側で、そんなあまっちょろい職業経験で稼いだ金銭でキャンピ
ングカー購入しましたか?
求められるべきは、マナー以前の問題で、アウトドアシーンで展開する
全ての企業の問題じゃないんでしょうか?
そして需要に応じたサービスを展開出来ない行政サービスの問題じゃない
んでしょうか?

何かひとつ趣味を持つと、自転車でもなんでもかんでもマナーだなんだと
様々な所でその趣味を得て楽しもうとする側に批難が全てに向けられます。
多くは、それを想定させる機能を有した物を販売して、インフラを無視した結果
が客側である買った人の責任追及という形で終わらせています。
そして、客側がつまらなくなりその趣味をやめてしまう悪循環に陥るわけです。

キャンピングカーという趣味をはじめるにあたり、マナーを言われるのは
買って利用する側であり、売った側がえらそうにマナーだと言ってる気持ち悪さ
ったらもう、どうにもこうにも発展途上の業界の自覚も何もかも無い雰囲気です。
アウトドア業界でどこで使うかわからない、宴会巨大セットを販売して、楽しそう
でしょ?とか高い金額で売ってる会社と似た気持ち悪さを感じてしまいます。
出来るなら客もメーカーも協会も協力関係の上、成熟した業界に成長して行くのが
理想で、その向上心から産まれるのが買ってよかったと思われる商品ではないで
しょうか?

排水処理も汚水処理も、電気も製品の品質も(海外パーツに頼る等)キャンプ場の
システムも金額も、道の駅の締め出しも、発電機の騒音も、客側のマナーだけの
問題ではないのでは?
不完全な物を作っている
風土に合わない物を販売した
協会さんの言ってる通りにしたら、今度はキャンプ場でモメるだけの話しです。







nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。